認知症デイサービスふらっとハウス アクセスカウンター

認知症デイサービス

ふらっとハウス

北九州市小倉南区南方4-6-36

ふらっとハウスは2023年7月に開設して、2024年10月から認知症デイサービスとして再スタートしました。ふらっとハウスの特徴と活動をご紹介したいと思います。

スケジュールのない1日

ふらっとハウスは生活・暮らしづくりを大事にしており、1日のスケジュールは決めていません。その日その日のメンバーさんの体調や表情、想い・希望、認知症状の度合いなどを踏まえて過ごしています。「集団で過ごすことが苦手だな〜」「のんびり過ごしたいな〜」「1日部屋にいるより外に出たいな〜」という方におすすめです。

ほぼ毎日お出かけ

近所の公園や目の前の広徳中学校の周辺を散歩したり、神社巡りや美術館、写真展、小倉南区の自然豊かな場所へ訪れています。メンバーさんの思い出の場所や四季を感じて心が弾むような場所を選んでお出かけしています。

施設感のない建物・空間

日本家屋の建物なので、いわゆる大きなハコモノではないので生活感を感じやすいと思います。テーブルや椅子、照明も施設にある介護用のものではなく、家庭で使用される木や光の温もりを感じれる家具・照明をコーディネートしました。「ここはデイサービスだけど施設っぽくないからいいね」とメンバーさんにも好評です。

人間関係づくり・コミュニティづくり

ふらっとハウスは、「良い関係・良いコミュニティ」をコンセプトにしています。この人間関係というのは、メンバーさんとスタッフの関係だけではなく、メンバーさん同士の関係性ももちろん含まれています。例えば、スタッフが常に声をかけたり、大きな声で主導するのではなく、メンバーさん同士で話したり、笑っていたり、挨拶をしたり、手伝ったり、「大丈夫、大丈夫」と背中をさすられたり、そっと横に座って「そばにいる」という行動で支えておられたり、いろんな場面がふらっとハウスの日々で生まれています。このような人間関係、関係性づくりをこれからも大事にしたいと思います。

ふらっとハウスの活動をご詳記します。「お出かけふらっと」「ボランティアふらっと」「ワーキングふらっと」「園芸ふらっと」の4つの活動をご紹介します。

お出かけふらっと・・・近所の公園や中学校の周辺を散歩、神社巡り、美術館、写真展等

ふらっとハウス、身体を動かすことが好きな方のご利用が多いです。お出かけ先は、近所の公園や中学校の周辺を散歩したり、同じ小倉南区の山田緑地、農事センター、ます渕ダム、曽根臨海スポーツ公園などへよく出かけています。お出かけ先は、メンバーさんがよく出かけていた場所や思い出の場所、地球の歩き方「北九州版」を参考にして出かけています。

ボランティアふらっと・・・落ち葉拾いボランティア

1つ目は、広徳中学校の落ち葉拾いのボランティアです。ふらっとハウスから歩いて1分のところに、広徳中学校があり、秋の時期は週に2、3回ほど活動しています。地域貢献を通じて、良い運動になっています。メンバーさんの箒捌きは見事で、すぐに落ち葉が集まるので、終わったら近所を散歩してます。近所の保育園や幼稚園児が散歩しており、よく出会うので楽しい交流も生まれています。

ボランティアふらっと・・・寝相アートの制作

2つ目は、寝相アートの制作と貸出です。手芸作品として寝相アートを制作して市民センターなどの乳幼児検診で貸出を行なっています。乳幼児検診を訪れるお母さんたちの楽しみの一つになっているようです。ふらっとハウスでも撮影ができ、毎月お母さんと赤ちゃんが来訪されます。

ワーキングふらっと・・・報酬のある活動づくり

メンバーさんからの「張り合い」がほしいという話から生まれました。報酬のある活動を受けて取り組んでいます。最近では、市民センターの草刈りの依頼を受けて活動しています。まだ始めたばかりですが1年かけてワーキングふらっとの基礎を作っていきたいと思います。

園芸ふらっと・・・野菜と花を自然を楽しみます

ふらっとハウスから車で10分の場所に畑を借りています。野菜や花の成長を楽しみながら育てています。畑仕事をされていたメンバーさんもいらっしゃるのでアドバイスをいただきながら取り組んでいます。

認知症の啓発活動・・・沼田さん(認知症当事者)の体験談

認知症当事者である沼田さんと奥様の公園にふらっとハウスのテシガハラも一緒に登壇させていただきました。沼田さんはふらっとハウスのメンバーで、認知症の経験をメンバーさんや実習生などにもお話してくださいます。

音楽ボランティアグループにこはなさんによる二胡の演奏

音楽ボランティアグループにこはなさんによる二胡の演奏とても素敵な音楽をいつも届けてくださるにこはなさん。皆さんこの日が本当に楽しみで音楽を通じて心が一つになります。

代表の自己紹介(ちょっと長いですがご勘弁を!笑)

社会福祉士を目指すようになった経緯

ふらっとハウス代表の勅使河原 航(てしがはらわたる)です。福岡県北九州市出身。1989年(平成元年)生まれ。社会福祉士です。趣味は散歩、おしゃべり、お掃除、写真、山登り、ガーデン巡り。高校まで北九州で育ち、大学進学で修学旅行以来の京都へ。社会福祉学部で福祉を学びました。進学当初は保育の仕事を志していましたが、「子どもが好きだから保育の仕事がしたい!」という気持ちから、「孤立しやすい社会を変えたい」と考えるようになり、社会福祉士を目指すようになりました。

人生の分岐点

東日本大震災でのボランティア活動とその後、大学の先生に誘われて京都市北区大宮学区での防災活動に関わらせていただいた経験が人生の分岐点となり、「社協に就職して、福祉のまちづくりがしたい」と自分の今後が固まりました。その後、兵庫県の三田市社会福祉協議会にひろっていただき、障害や高齢の相談支援、地区担当として地域活動の支援に従事し、個別支援と地域支援を経験させていただきました。福祉の仕事は、優しさだけではできません。常に「自分の人間性」が問われていると思います。4年半の経験が本当に大きくて、濃くて、福祉の専門性はもちろんですが、自分の人間性を鍛えていただきました。本当に感謝、感謝です。

もう後悔したくない

実は、私のじいちゃんが社協2年目の時に亡くなりました。とても気が強くて、強くて、強いじいちゃんでした。そんなじいちゃんが、白血病や癌になり、もう厳しいかもという話もありながら、手術を残り超えてきましたが、自分の寿命はそんなに長くないと感じたじいちゃんは、ばあちゃんと二人で暮らせる施設を探していました。私が北九州に帰省して、じいちゃんとばあちゃんに会いに行くと、あんなに気が強いじいちゃんが弱気になっていました。「わたるくん、良い施設は知らんか?色々見学に行ったけど、なかなかまだしっくりこんくてね。」慣れ親しんだこの家からでて暮らすという環境の変化に慣れることの大変さ。見ず知らずの人たちとの関係をつくる大変さ。想像するだけで、いろんな葛藤、悩み、不安、があると思います。私は福祉の仕事をしているのに、なんで家族の大事な時にもっと一緒に考えることができないんだろう。関西に戻ってもできることは限られており、悔しく悔しくてたまりませんでした。この時から、仕事を辞めて北九州に帰ることを少しずつ考え始めるようになりました。

「人生BOOK」親の人生を綴った思い出の一冊

社協を退職後に、南阿蘇村の高齢者施設に住み込みで働かせてもらっていると、今度は、ばあちゃんが癌で余命3ヶ月となりました。もう、じいちゃんの時のような後悔はしたくないと思いましたが、何をしたらばあちゃんが喜んでくれるかわかりません。その時、ばあちゃんのことを知っているようで、知らないことに気がつきました。ばあちゃんの人生を教えてもらおうと思い、ばあちゃんの自分史を作らせてもらうことに。

 

ばあちゃんの家にある写真を数百枚ほどデータ化してパソコンに保存して病院へ。ばあちゃんはぐったりしていましたが、パソコンの写真を見せるとスッと状態を起こして、そこから1時間ほどいろんな話をしてくれました。この時に過ごしたばあちゃんとの思い出は特別で大事な大事な思い出です。その時、話してくれたばあちゃんの故郷の話、子どもたちに作った服やマフラー、マイホームを建てるまでのこと、家業の電気屋のことなど、いろんな話を聴かせてもらい、その思い出と写真を綴った自分史を作りました。

2018年〜2023年3月北九州市立大学特任教員

2017年〜北九州に戻ってきてから多くの人と出会えました。今までの自分の経験を活かして、北九州に貢献したい気持ちがどんどん出てきました。そのような時に、ご縁をいただき大学で勤務することになりました。学生の地域活動のサポートや社会福祉士を目指す学生の巡回指導などに関わらせてもらいました。3年目は新型コロナウイルスが流行して「変化」の時期でした。入学式が中止になったり、オンラインが主流になったりと。。。担当の地域活動の実習では、特に学生1人ひとりの主体形成とリーダーシップの発揮、チームビルディングなどを意識して試行錯誤しながら学生と関わってきました。

 

そして、あっという間に任期満了の5年となりました。途中、日本福祉大学通信制大学院に進学して修士を取得して、大学教員のキャリアも考えましたが、5年の任期を迎える頃に近づいて、改めて自分の人生をどう生きたいか考えると、

・故郷の北九州(家族)を離れたくない

・福祉で北九州に貢献したい

・激動の社会で「人を大切にする福祉や社会」をつくりたい、実践したい

・施設でリーダーシップを発揮する福祉職や起業して思いをカタチにする若手の起業家を増やしたい

ということが浮かび上がり、大学の仕事が2023年3月で任期満了となるので、そのタイミングで起業することにしました。

 

 

自己紹介が長くなりましたが、「ふらっとハウス」に来られる、おじいちゃん、おばあちゃんは私の2倍以上の人生を歩んでおられます。それぞれいろんな人生を歩んで今を迎えておられます。そんな「一人ひとりの人生」を大事にした場所・コミュニティにしていきたいと思います。正直、そんなの当たり前のことだと思われるかもしれませんが、それを愚直に取り組みます。そして、一人ひとりのおじいちゃんおばあちゃんの物語を一緒につくっていきたいと思います。

ここに注目!!

ふらっとハウス4つの特徴
ホッとする空間

1日を過ごす場だからこそ、温もりのある空間づくりを心がけました。空間も大事ですが、最後は人だと思うので、「あなたに会えてよかった!」そう思ってもらえるような関係を私たちは目指します。また、ふらっとハウスは、決まった日課・スケジュールがないので、何かに急かされたりすることはありません。認知症があるご本人などの「今」と向き合い、ともに過ごしながら心の彩をともにつくっていきます。

写真で思い出話を!

思い出話をぜひ聴かせてください!昔していた事や好きな事、したい事などを教えてもらいながら、どんな風に過ごせるとワクワクするか一緒に考えます!

生活・暮らしの場

手料理・手仕事は、みんなの輪をつくる楽しい日常の一コマ!趣味や特技を活かした”先生役”をお願いする時は、どうぞよろしくお願いします!

人生の先輩にお願いです

福祉・医療の専門職を目指す学生などを受け入れています。おじいちゃん、おばあちゃんには人生の先輩として、これまでの人生の経験談やその姿から多くのことを学ばせてください。

1日の流れ

8:30~

お迎え
※お休みされる場合は、8時15分までにご連絡ください。

9:00~16:00

日中の過ごし方
決まったスケジュールはありません。その日その日、思い思いに過ごします。
例)庭の手入れ、花の水やり、散歩、昼食づくり、コーヒータイム、買い物、裁縫、ピクニック、図書館、ドライブ、片付け、卓球、オカリナ、日曜大工など。

16:00~17:30

お送り
ご自宅まで順番にお送りし、その日の様子をご家族にお伝えします。

料金プラン

【要介護・1割負担の方の方】

利用時間 7~8時間
要介護1 761円
要介護2 900円
要介護3 1,043円
要介護4 1,185円
要介護5 1,327円

※他各種加算有。詳しくはお問い合わせください。

その他費用

項目 費用
実施地域以外の地域に係る送迎の追加費用 実施地域以外から片道10km以下のとき 無料
実施地域以外から片道10kmを超えるとき 300円
食費(おやつ代含む) 650円
その他、日常生活において通常必要となる物に係る費用 実費
趣味・活動費 実費
おむつ代 実費

スタッフメッセージ

ふらっとハウスは、介護する・されるという関係ではなく、ふらっとハウスのメンバー(ご本人、ボランティア、スタッフなど)にとって、心地よいコミュニティであり、地域の人がふらっと寄れるような、地域に溶け込んだ事業所を目指しています。60、70代のご相談が多く、まずはお気軽に見学にお越しください。お会いできるのを楽しみにしております!

基本情報

施設名 ふらっとハウス
施設形態 地域密着型デイサービス
開設年月日 2023年7月1日
所在地 北九州市小倉南区南方4-6-36
TEL・FAX

TEL: 080-2039-5498
FAX: 050-3488-3065
※お問い合わせの際は「ケアマネブック北九州を見た」とお伝え頂くとスムーズです。

営業時間

月~土 8:30~17:30(サービス提供時間9:00~16:30)
定休日:日、お盆、年末年始、国民の休日

定員数 10名
ご利用できる方 要介護1~5の方
サービス提供地域 北九州市小倉南区(志徳中学校、守恒中学校、企救中学校、広徳中学校、横代中学校)の区域とする。その他の地域は相談とする。
無料体験 見学・体験大歓迎!食事無料提供有り
法人名 合同会社100FUKU
ホームページ https://100fuku.com/
関連事業 人生の節目を彩る”人生BOOK”

 

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取材後記

個々の個性を大切にし、決まったスケジュールを設けず、その日その日を思い思いに過ごす自由なデイサービスです。代表の勅使河原さんの想いがとても反映されており、地域の誰もがふらっと寄れるとても居心地の良い空間です。

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